2013年06月29日

Bosnian Rainbows『Bosnian Rainbows』CDレビュー

Bosnian Rainbows『Bosnian Rainbows』

2013年6月25日 発売

セドリックの脱退により活動を休止したマーズ・ヴォルタのオマー・ロドリゲス・ロペス率いる新バンド、
ボスニアン・レインボウズ。
メンバーはオマーの他、ボーカルのテリ・ジェンダー・ベンダー、ドラムのディーントニ・パークス、
キーボードのニッキ・キャスパーからなります。

先行公開された「Torn Maps」「Turtle Neck」を試聴した限りでは、
てっきりポップロック路線でいくのかと思ってましたが、
いざ届いたCDを聴いてみたら完全にイメージが崩壊。
決して激しいアルバムではありませんが脳髄を静かにかき乱していく音楽。

ニッキと、曲によってはオマーも弾くVirusTiシンセの音色やテリのボーカルスタイルの影響か、
デュラン・デュランやジョイ・ディヴィジョン、トーキング・ヘッズを彷彿とさせ、
ポストパンクの、またリバイバルとも違う独自解釈で仕上がった作品だと言えます。
ドラミングと同時にキーボード演奏を行うディーントニのパフォーマンスにも驚きを禁じ得ません。

これだけの面子が揃いながら表現力が喧嘩せずまとまっていて、
異彩を放つ強烈なサウンドを鳴らしているのはまさに奇跡的な現象。
完成度は高いですが、まだフルスロットルではないと感じたので、今後も期待出来ると思います。

オマー関連として、アット・ザ・ドライヴインやマーズ・ヴォルタの際のハードな作風に敬遠してた方、
落ち着いたアート志向のロックを聴きたい方にお勧めです。
posted by Valon at 20:52| Comment(0) | CDレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月12日

world's end girlfriend『Starry Starry Night - soundtrack』CDレビュー

world's end girlfriend『Starry Starry Night - soundtrack』

2012年4月13日 発売

映画「星空」のサウンドトラック。

二曲目「Storytelling」と三曲目「Smile」のゲストで参加しているのは湯川潮音さん。
歌声を聴くのは正直久々で彼女のファーストアルバム以来なのですが、
温かく人間味あるところは相変わらずで、より凛とした素晴らしいボーカルです。

ここでは以前world's end girlfriendが劇伴を担当した『空気人形』に近いアプローチで曲を書いたと思います。
登場人物の内面性や映画の風景を音で構築していて、その辺りは特に後半の曲で目立ちます。

wegの本質は作曲家かつ編曲家だと考えています。『The Lie Lay Land』頃のインタビューでも、
「シンセサイザーやDAWがなければ極端な話アコギで表現していたかもしれない」と語っていましたから。
映画のスコアを書くのは自然な流れだったのでしょう。

そして、彼らしい節回しはこのサントラで随所に見受けられます。
抒情性を押し出している点でも、メロディーメーカーとして優れていることを印象付けられた作品です。
posted by Valon at 13:47| Comment(0) | CDレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月09日

霜月はるか『想いのコンチェルト』CDレビュー

霜月はるか『想いのコンチェルト』

2012年11月14日 発売

ファンタジーな世界観に浸れるアルバムです。

今作に収録されている「a little more」では、
アップテンポでギターが前面に出ているにもかかわらず、
霜月さんが歌うことで優しく包まれるような曲に仕上がっています。

中でも「翼を持たない少女」は屈指の名曲だと思います。
幻想的な歌詞とジャジーな展開が、絶妙な雰囲気を醸し出しています。
曲が終盤に向かうに連れて静かな刺激がじわじわと心地良くしてくれる…
久しぶりにこんなに良い曲に出逢えたことに感謝しています。

「星屑」も素晴らしいです。ただし、アルバムを通しで聴く場合は僅かながら浮いています。
クドわふたーのED主題歌ですし、Keyに関係するスタジオで録音したのでしょう、
音のバランスがはっきり他の曲と異なります。
ブックレットを見ると改めて調整している様ですが、良い意味でどうにもならなかったのかと。
それでも単独で聴く分には最高のバラードです。

そして表題曲「想いのコンチェルト」。聴いていると霜月さんの新たな決意がうかがえます。

実のところ、購入した時点で「星屑」一曲しか知らなかった訳ですが、
さながらコンサートのセットリストかのように曲順が工夫されていて緩急の付いた流れがあり、
全曲すんなりと聴けました。

アニメ・ゲームの分野では多くのボーカリストがいますが、
霜月さんのような柔らかい歌声は類を見ずとても魅力的なので、
この分野で新しく聴きたいアーティストとして開拓するなら彼女から入ると良いかと思います。
posted by Valon at 19:38| Comment(0) | CDレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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