2014年04月22日

Vampillia『my beautiful twisted nightmares in aurora rainbow darkness』CDレビュー

Vampillia『my beautiful twisted nightmares in aurora rainbow darkness』

2014年4月23日 発売

―最北の国の空気をも詰め込んで炸裂した音―

開幕は、リードトラックかつ長い曲名ですが、
ツジコノリコさんのささやく歌声と弦楽隊のゆるやかな調べがとても心地いいです。

しかし、その1曲目から一転「ice fist」では何という甚だしさでしょうか、
まるで自然の猛威に翻弄されるような静と動の展開に唖然としてしまいます。
アイスランドで録音したことが影響していると思います。

中盤には「storm of the snow」「anata ni kakaru niji」の2曲があり、
どちらも1分から2分ほどの短い曲ながらそれだけに凝縮された音が響いて、
一気に駆け抜けていくといった印象。

「draumur」はアコースティックでミニマル、時々軽快。
綺麗でスローな曲の割にはなかなか情報量が多いため、
非常に味わい甲斐のある楽曲です。

終わりは「tui」で、Alchemic Heartにも参加していたJarboeの、
凛としたボーカルで歌い上げられます。
...それでアルバムがしめやかに締めくくられるかと思いきや、
ちょっとしたサプライズがあって、粋な終幕でした。

最後の驚きとあわせて、CD等の物理媒体で音楽を聴くことの意味を改めて感じさせてくれました。
また、幾つかの曲同士が繋がっていてコンセプチュアルでもあり、
一本の映画を観ているかのような素敵な作品です。
posted by Valon at 22:35| Comment(1) | CDレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月09日

Vampillia『the divine move』CDレビュー

Vampillia『the divine move』

2014年4月9日 発売

―ドラスティックで劇的―

企画盤という話ですが、実に言葉を失ってしまうような楽曲ばかりです。
和の旋律を戸川純が歌い上げる「lilac」。
静かに始まったかと思いきや壮絶な展開がからむ「mirror mirror」や「tasogare」。
余り聴き慣れてないデスボイスも「good religion」だとドラマティックですんなり入って来ます。

ツジコノリコがボーカルをつとめる曲では「endless summer」が素晴らしく、最早夏のアンセム。
そして、とある芸術祭関連事業に書き下ろされた「dizziness of the sun」では、
彼女のボーカルもそうなのですがゆったりと激しい音に内包されたこの曲に関わった全て人々の優しさが、
心を解放するような音楽の魔法に満ちています。

途中から自分でも何言ってるか分からなくなって来ましたが、
それだけVampilliaが言葉を超えた音楽をしているという事なのだと思います。
近々リリースされる、彼らにとってようやくとも言える1stフルアルバムも楽しみです。
posted by Valon at 01:27| Comment(0) | CDレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月20日

bronbaba『neo tokyo』CDレビュー

bronbaba『neo tokyo』

2014年3月22日 発売

―鮮明な狂気―

初っ端から胸を締め付けられるような痛烈な「ラジオ」で始まりますが、
苦しさの原因はそこかしこに挿入される叫びや台詞だけの所為ではなく、
誰もが内に抱えているであろう物だと気付かされました。

雨を様々な物に喩え、ひたすら“雨”と繰り返す「雨の日」では、
その何れもニュアンスが違っており叙情性に満ちています。

扱っているテーマは世界や人間の醜い部分にメスを入れているものの、
感じるのは「重なる声」でお互いの手を求めるような希望です。

実際、途中で気分が悪くなり一時停止もしましたが、
最後まで聴き終わった時には、言葉にならない救われた気持ちを覚えました。

こんなにもシビアで攻撃的な音楽なれど、音作りは案外クリーン。
ミキシングやマスタリングも本人達であることから、
DIY精神で思いの丈を好い音に乗せてこちらに届けたいという事が深く伝わってくる作品です。
posted by Valon at 20:54| Comment(0) | CDレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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